世界的に有名な自動車メーカーであるポルシェ。
そのポルシェのマークといえば、盾のような紋章の真ん中に黒い跳ね馬の模様が特徴的ですよね。マークを知っている人は多くても意味や由来まで知っている人は多くないのではないでしょうか。
そこで今回はそんなポルシェのマークの意味や由来、そして同じ黒い跳ね馬をマークに使っているフェラーリとの違いについて紹介していきます。
もくじ
ポルシェのマークの意味と由来
高級自動車メーカーとして知られるポルシェのマークは今や誰もが知っているマークではないでしょうか。ここではそんなマークの意味や由来について紹介して行きます。
マークの意味
↓シュトゥットガルト市の紋章
ポルシェのマークは金色をベースに騎士が持つ盾のような形をしていて、中心に馬が書かれていることが特徴です。
馬の周りには、何か動物の角のような木の枝のような形のもの、そして赤色と黒色の縞模様が描かれています。
実はポルシェのマークにはそれぞれの模様に意味があります。
まず特徴的な馬と盾の形。
これはポルシェの本社があるドイツ南西部のバーデン=ヴュルテンベルク州の州都シュトゥットガルト市の紋章がモチーフにされています。
次に動物の角のような木の枝のような形。
これは実は鹿の角です。
この鹿の角は先ほど紹介したポルシェの本社があるドイツのバーデン=ヴュルテンベルク州の州の紋章がモチーフにされています。
最後に色についてですが、赤色と黒色が「知性」、金色が「大地の豊かさ」を表しています。そして赤黒金でドイツ国旗を表しているのではないかと言われています。
マークの由来
ポルシェのマークはポルシェの創業者であるフェルディナント・ポルシェがデザインを決めました。
マークの形と馬の模様はは本社のある市の紋章がモチーフにされたと紹介しましたが、なぜ市の紋章が馬なのか。
実はポルシェのマークには馬の上に「STUTTGART(シュトゥットガルト)」と書いてあります。
これがアルファベットで書いた市の名前です。STUTTがドイツ語で牝馬を、GARTが英語で言うGARDENを意味していて、直訳すると「馬の園」と言う意味になります。そのため、市の紋章には馬が描かれています。
フェルディナント・ポルシェはこの紋章とシュトゥットガルト市があるバーデンビュルテンブルグ州の紋章を組み合わせて、ポルシェのマークを作成しました。
フェラーリのマークとの関係は?
↓フェラーリのマーク
冒頭でもご紹介した通り、イタリアの高級自動車メーカーとして世界的に有名なフェラーリにも黒い跳ね馬がマークに使われています。
フェラーリのマークは「カヴァリーノ・ランパンテ」と呼ばれ、盾の形をしたマークの上部にイタリア国旗の3色が描かれ、特徴的な黄色地に黒い跳ね馬が描かれたマークです。
フェラーリのマークの由来
フェラーリの跳ね馬は、撃墜王と呼ばれた第一次世界大戦に参戦したイタリア空軍のエースパイロット、フランチェスコ・バラッカが自らの戦闘機に付けていた跳ね馬のマークが由来するそうです。
バラッカは戦死してしまいましたが、バラッカの母がフェラーリの創業者である若かりし頃のエンツォ・フェラーリの活躍に感激して、息子のマークを与え、それをフェラーリが使用したとされています。
そのため、特にポルシェとの関係は見られません。
実はフェラーリとポルシェのマークの関係はない
一部の説では、フェラーリのマークもシュトゥットガルト市の紋章が由来であるというものもあります。
バラッカの機体に描かれていた跳ね馬は、彼が撃墜したドイツ機から取ったもので、そのドイツ機はシュトゥットガルト所属だったという説です。
確かにシュトゥットガルト市の紋章とフェラーリのマークを見比べると、黄色地に黒い跳ね馬が描かれていて、そっくりです。
しかしバラッカは空軍に移籍する以前は陸軍に所属しており、初めて配属された陸軍隊の紋章が跳ね馬とされています。従って、バラッカとイタリア空軍第91中隊の紋章の由来が陸軍隊の紋章ではないかと考えられています。
またフェラーリのマークの黄色は、フェラーリの創業者であるエンツォ・フェラーリの出身地であるイタリアのモデナ県の県章が黄色を基調とされていることがモチーフなっているとされており、シュトゥットガルト市の紋章とは関係ないようです。
まとめ
今回はポルシェのマークについて紹介しましたが、ポルシェにはエンジンや駆動方式など、マーク以外にも他車にはない特徴的な魅力がたくさんあります。
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